オペラ「魔笛」でのローランドP-1

2004年6月、私がレギュラーでお付き合いしているオペラ団体の公演で「魔笛」をやってきました。




オペラ「魔笛」も、6年ほど前に続いて2回目です。
このシッチャカメッチャカでスラップスティックなオペラは、演出なんでもあり、といった作品で、どのようにやっても面白くなる作品です。

私がずっとお付き合いしている松井雅司さんという指揮者は、電気音響に対しての理解と造形が深く、私としては仲良しの友達ということとは別に、この人と組むときには全力で当たらなければならない、という大切な人なのですが、今回の魔笛でも、いやぁ、やってくれました。

稽古場での要求がだんだんエスカレートしていき、ついには、落雷の音だけで50発!うひょ〜!
しかも1発として同じ音がない!

雷が鳴る時の音楽のキーに合わせたり、わざとはずしたり、1個1個稽古場で調整しては歌手の方に歌ってもらいまた調整する、という繰り返しでした。

また、火の試練・水の試練のところでは、「火が左右から真ん中にとぐろをまくように燃え盛って、最後は客席に向かって勢いよく燃え吹きだして欲しいんだけど」「劇場を飲み込むくらいの大きな水のうねりがさぁ、歌手の動きにあわせて下手から上手へ渦を巻いて行って、最後は中央で大きな渦潮になって欲しいなぁ」

えーえー作りますとも作らせて頂きます、でもこれだけの音数、しかもキッカケは超タイトでシビア、MDじゃこの手の効果音は音質が痩せてショボくなる、サンプラーがいいかなぁ、最新のサンプラーで何かいいものないかなぁ、と、長年の友人、ローランドの飯田っちに電話をしてみました。
かくかくしかじかで、と事情を説明すると、「それだったらサンプラーじゃなくてうちの映像製品でP-1っていうのがあるから使ってみる?」との答え。

訊いてみると、映像送出機なんですね。で、ファイル形式で素材を扱うので、ファイルになっていれば映像素材も音声素材も同じ。P-1本体内ではハードディスクではなくメモリに保存して、タッチディスプレイにファイルを貼り付けて叩き出す。ハードディスクも搭載しているのでそこにバックアップ。
是非お借りします!ってことで、本番に使用しました。

写真2枚目の、パワーブックの向こう側に置いてあるのがそれです。
パワーブックとは常時USBで繋ぎっぱなし。2次バックアップも兼ねて、或いは急な変更が出た場合、パワーブック側ですぐに編集して、P-1に送ります。パワーブック側では、外部ハードディスクとしてデスクトップ上に認識されて出てくるので、ドラッグ&ドロップでOK。

いや、これは楽でいいですよ。サンプラーと同じことができて、サンプラーより高音質で、サンプラーみたいに一つの音あたりの録音時間を気にしないでいいし。

2004年6月現在の時点では、このスタイルで当面行ってみようかなぁ、と思っています。
この試みは、いろんなポイントを内包している、と思うのです。

一つは、時代は回転メディアから非回転メディアへと移行しているということ。
それから、本番再生の信用度をハードディスクが持てるようになったということ。
そして大事なのは、全てはデータ化されファイル化されて、そうなった時点で音声データも映像データも平等であり、音声送出機も映像送出機も垣根はない、ということ。
これは、今後私達の仕事の環境を大きく変えていく事になると思います。


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