次世代デンスケ!ローランドR-4でアウトドア生録生活



デンスケ、という言葉に反応してしまう貴方、結構なご年齢の方ですね。
しかも年甲斐もなく趣味人でいらっしゃる。ええ、私もそうです。間違いなく。
何の問題もございません。このサイトはトップページで標榜している通り、ディレッタントが集い耽溺するところですから。

私にとって初めてのデンスケは、5号リールをはめて箱の裏のゼンマイを巻いて、5分間録音ができるオープンリールデンスケでした。うわぁ、自分が年寄りみたい。
ナグラ、ステラボックスといった名機がありましたね。嗚呼!この響き!懐かしい限りです。いまだに胸がときめきますね。
デンスケという言葉、どこから来たんでしょう?誰かに訊いたことがあるような気もしますが覚えてません。ああもう、物忘れも進行している。
今回のこの記事は、書く程に自分の年齢、世代を思い知らされるようです。

デンスケは、コンセントのない場所で駆動し、出来るだけ良い音質で音を録音する、そのためのものです。
ですからデンスケの変遷には、時代が如実に投影されます。

ゼンマイ式のものからバッテリー方式に代わり、80年代のカセットテープ全盛の時代には、ウォークマンプロという往年の名機が、カセットデンスケとして、プロアマを問わず広く使われていました。ああ、書いてて懐かしさのあまり泣いてしまいそうです。
ご家庭ではその後、完全にビデオカメラへ需要が移ってしまいました。
そのビデオカメラの市場でバッテリーは成熟していくのですが、映像が撮れず録音だけ、というデンスケは、プロや趣味のアマチュアの人たちに需要が限られて行ってしまいました。

80年代半ば、タスカムから伝説の名機が登場します。PORTA ONE。
ご記憶の方も多いでしょう。私も宝物にしていました。
カセットテープを4トラックマルチレコーダにして衝撃のデビューを飾りました。
しかもバッテリー駆動が可能なので、屋外で4トラックレコーディングが出来るという、ものすごく乱暴なまでに便利なものでした。
録音小僧たちにはたまらない憧れでしたね。PORTA ONEに育ててもらいました、マルチトラックのイロハを学びました、という40代の方、多いんじゃありませんか?YAMAHAのDX-7とタスカムのPORTA ONEがあれば何でも出来ると思ってた、あの日、あの時、あの時代。嗚呼、ノスタルジー。

この手のマルチレコーダはその後、肥大化の一途を辿り、高機能大型化していって、最早肩に担いでアウトドアで録音、なんてことは望むべくもなくなってしまいました。ミキサー機能もついたり、なんだか中途半端な製品が現在も楽器屋で百花繚乱です。
デンスケは80年代終盤にDATデンスケの登場を迎えます。まちがいなくこれは正統派のデンスケで、一つの時代を作りました。私も1台、そいつと一緒に海や山や高原に、街中に、出かけて行きました。

その後デンスケが姿を消したのは、メディアの迷走ということが言えるでしょう。
カセットの後と言われたMDは登場した時から音が悪いと言われ、デンスケを使うような音にこだわる人たちからソッポを向かれていたので、MDデンスケを作っても売れません。CDはライトアットワンスだし、デンスケ作るよりも家庭用ビデオカメラ作って売った方が商売になりますもんね。
オーディオの世界でメディアが迷走を続けている間に、PCの世界から、音をファイルデータとして扱うという次世代の潮流が90年代からひたひたと浸食して来ます。
まぎれもなくその先鞭をつけ、流れを作ったのはAppleですね。
ファイルの高音質化、ハードディスクやメモリの大容量小型化が進み、21世紀に入ってから堰を切ったように一斉に業界の勢力図塗り替えが始まりました。





CDやMDの時代がいよいよ終わろうとしている現在、音はファイル化されてPC上で扱うのが当たり前になったここへ来て、各社一斉に、ハードディスクを搭載してファイル形式で記録するバッテリー駆動のデンスケが発表されています。
その中で私のお気に入りはこれ。RolandのR-4です。
タスカムのPORTA ONEのように4トラックレコーディングが出来ます。勿論、モノラルや2トラックでのレコーディングも可能。記録はWAV形式です。
どうですかこのフォルム。デンスケとしてのスタイルがそのまま踏襲されている、物欲フェロモンがムンムン出ています。
屋外での生録で気になるのはディスプレイの見易さですが、この通り、こんなに日差しの良いところでもこれだけちゃんと見えます。合格です。
バッテリーでの駆動は単3電池8本。(!!)単2を4本でも良かったんじゃないかなぁ。まぁ単3ならコンビニで簡単に買えるから、いざという時に便利ですけどね。電池を入れた状態でも軽いです。
ファンタムもかかるしライン入力も出来る。現在のレコーダに求められているものは一通り付いてます。他社との違いはやはり4チャンネル入力が出来るということ。R-4にはR-4PROというのが兄弟機種としてありますが、これはタイムコードで2台のR-4を同期できるのです。
ということは!5+1サラウンドの屋外録音を、PCも電源も気にせず、2台のR-4PROで出来てしまうということです!スゴい!
現在、これを使って、「Keen Vol.2」の制作の準備を進めています。制作状況は折にふれアップしますのでお楽しみに。

ここに載せている写真は、若い衆を連れて代々木公園へ音ロケに行った時のものです。ところでどの写真も、R-4を両手で捧げるように持ってますね。
これは別に、大切にしている訳ではなく、このR-4のソフトケースが、実に使いづらいからなのです。
従来のデンスケのように、本体にストラップを付けて雨よけのカバーをはめるというタイプのものではなく、運搬用のソフトケースなのです。
肩にしょってケースに入れたままマイクケーブルをつないで録音しつつディスプレイを見る、ということが出来ません。
う〜ん。これはちょっと、作り直して欲しいなぁ。値段が高くなってもいいから。

かつて、SONYのDATデンスケPROにシュアーのVP88というMSステレオマイクを相棒に、キャンピングカーで、或いはテントを張って、泊まり込みでアウトドア生録のキャンプに出かけました。
再びこのRoland R-4を連れて、アウトドアライフを満喫しに出かけたくなります。
海や山へ、サラウンド録音に出かける。想像するだけで胸がわくわくします。


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