かつて、地球上には二つの世界がありました。それぞれの世界から反対側を見ると、まるで別の惑星にいるような錯覚におそわれるほどでした。特に西側世界の一員である日本人の私が初めてソビエトを訪れた時は、SF映画に出てくるような、巨大で薄暗くて飾り気のないコンクリートの建造物と、風変わりな、イスラムの情緒を含んだロシア正教美術が無秩序に存在する、とても同じ地球上とは思えない国でした。その異世界、東側の、共産主義社会の、政治的精神的中心がここ、クレムリンでした。
この写真はそのころのものです。カメラ構えるのもドキドキ、ヒヤヒヤでした。
これを撮影しているあいだも、他のどこに行くのでも、必ず、付かず離れず、軍人のような警官が私から目を離しませんでした。
人々の服装も、時代をよく映しています。今、こんな、毛皮の帽子に色彩のないコートを着ている人は少なくなりました。カラフルなスキーウエアで歩いています。
クレムリンは長い歴史の中で、幾度も激動のドラマとなり、多くの人々の血を吸ってきました。
今、クレムリンはようやく歴史の呪縛を逃れ、亡霊達の怨念を心安んずるために、ただの観光名所になろうとしています。
それが平和というものでしょう。それでいいんだと思います。
が、歴史は、本当にこれから先も、クレムリンにこんな寧日を与え続けてくれるのでしょうか?

クレムリンの玉ネギ

クレムリンの玉ネギ2

クレムリンの玉ネギ3

レーニン廟前
レーニンの部屋 書記長執務室
トロイツカヤ塔 聖ヴァシリー寺院
クレムリン通り QTVR 260k

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